サンオーディオ SV-2A3

本機はサンオーディオよりSV−2A3を購入後それをSV−300BEに仕立ててメインアンプとして使用していましたが、WE91タイプモノラルアンプが完成したのに伴い、出力管を供出し、キット購入時についてきたソブテック2A3を使用するために回路を変更し、というか元に戻してSV−2A3として使用しているものです。

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出力管RCA2A3(54年式) 初段管シルバニア6SN7GT(JAN) 整流管5R4GYを装着したところ。

インシュレーターをゴム足から円形のものに変えています。 サンオーディオさんにて取扱 4つで¥1000

背面

 電源平滑用コンデンサはSV−300BEとして使用している時に、サンオーディオオリジナルのメタライズド フィルムコンデンサに変更しています。このコンデンサはかなり効果的で、音離れが向上します。現在のサンオーディオのアンプは全部これを付属しています。
 電解コンデンサーより電荷の充放電タイムが10分の1くらいということで特にオーケストラを聴く時に、楽器の分離が良くなったように感じられます。8Ω端子はオン製。

RCA2A3

 サンオーディオのキットについてきたソブテックの2A3は同社製300Bの1枚プレートを使用しているらしいので、高いプレート電圧にも耐えられるそうです。回路図を見ればわかりますがプレートにバイアス電圧抜きで320V印加されます。御本家のこの2A3は最大定格が300Vですし、長い年月デッドストックされていた古いヴィンテージ管ですので、300Ωの抵抗を電源トランスのセンタータップに挿入する事によりプレート電圧を250V(実効210V)程度に落としています。 ソブテック2A3は高性能で多くの方が愛用している球ですが、高いプレート電圧ではかなり音が硬く感じられ、長時間聴いていると耳が疲れるという印象でした。それだけ音がクリヤーで高忠実度ということなのでしょうが、最大出力を落とす事により、ソフトでいかにも真空管アンプというような音を聞かせてくれます。 本家RCA製2A3ではソフトな響きに独自の透明感がそなわり、”熟成された味わい”を感じさせてくれます。

内部配線

 SV300BE時代にあったヒーター直流点火回路は全てとりさり、交流点火としています。バイアスの抵抗は750Ωに変更。カップリングや信号系の部品はほぼそのままです。
出力管グリットリークの抵抗も270kΩから120kΩに下げ、グリッド電流に対処しています。
整流管をいたわる目的でB電源平滑回路初段を、スプラグのATOM電解コンデンサ10μで受けるように回路を変更。5Hのチョークを介して47μ+47μをパラ接続しています。

B電源遅延スイッチ  (右側のスイッチ 元からあったものと同じニッカイS1−Bを使用)

 電源トランスのセンタータップにB電源スイッチを挿入、古いRCA製の2A3を使用するときはB電源を遅く立ち上がらせ、電源OFF時もB電源を先に落とす事により、ロングライフを狙っています。整流管のソケットは後にオクタルベースからUXタイプに変更。現在常用整流管として5Z3を使用しています。

水銀整流管83

 整流管ソケットをUXタイプに変更したのに伴い水銀整流管83も使用できるようになりました。
メインスイッチのみONしてヒーターを点火し、水銀を十分に蒸発させてからB電源を印加する手間がありますが、ときどき5Z3と入れ替えて楽しんでいます。
上から覗き込むと電離した水銀蒸気が青く輝き、美しい眺めです。音質はというと低内部抵抗によりB電圧が高く出るためか5Z3よりやや引き締まった感じの音が楽しめます。

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